雛人形の修理を自分でするのはNG!改善を望むなら職人に依頼するべき

雛人形の修理を自分でするのはNG!改善を望むなら職人に依頼するべき 基礎知識

雛人形を長年にわたって飾っていると、汚れや破損が目立つ場合があります。そんなとき、自分で修理しようと考える方もいるでしょう。

しかし、雛人形の修理を素人が行うのはリスクが高く、取り返しがつかない事態を招く可能性があります。

この記事では、雛人形を自分で修理することがなぜNGなのか詳しく解説します。修理費用や職人に依頼するメリットを知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。

 記事のポイント

  • 雛人形の修理には専門技術と経験が必要
  • 自分で修理すると取り返しがつかない事態になる可能性
  • 職人でも修復不可能な部位がある場合もある
  • 修理費用や供養についての具体的な情報

雛人形の修理を自分でするのはやめた方がいい理由

雛人形の修理を自分でするのはやめた方がいい理由

  • 専門技術が必要
  • 経験が必要
  • 職人でも修理できない部位がある
  • 取り返しがつかない事態になりかねない

専門技術が必要

雛人形の修理では、細かなパーツの接着から布地の修復まで特殊な技法が求められます。

たとえば、顔料の補修には伝統的な顔料の調合技術が必要です。市販の塗料では、色味や質感を近づけられないでしょう。

金箔や銀箔の張り替え作業では、0.1mm単位の調整が求められます。言うまでもなく、素人が手を加えると不自然な仕上がりになるだけです。

職人は、年間で何体もの修復を行っています。素材特性に応じた適切な処理方法を熟知しているのです。

経験が必要

雛人形の破損状態を適切に判断するには、長年の経験が必要です。

たとえば、絹地の裂け目修復では布目に沿った縫い方と専用の接着剤を組み合わせますが、誤った方法で処理するとシワや歪みが発生します。

人形の骨組み補強では、竹ひごの弾力性を考慮した補修が必要です。経験のない方が行うと、バランスが崩れます。

職人は過去の修復事例をデータベース化し、類似の損傷パターンから最適な手法を選択します。

職人でも修理できない部位がある

雛人形の修理は職人でも修理できない部位があるため、きわめて難しいといわれています。

とくに、顔の陶磁器部分にひびが入った場合や、漆塗りが剥離した部位は完全修復が困難です。江戸時代の古い雛人形も当時の素材が現存しないため、類似材で補修するには限界があります。

職人はさまざまな方法を用いて内部構造を解析し、可能な範囲での修復を提案してくれます。しかし、無理な修復を避けるために「手を加えない」判断を下すケースも珍しくありません。

取り返しがつかない事態になりかねない

雛人形を自分で修理すると、取り返しのつかない事態を招く可能性があります。

たとえば、接着剤が布地に染み込むミスをしてシミが残る、誤って顔料を塗り直したために独特の風合いが失われるなどです。

素人が自分で修理を行うと、人形の美術的な価値が低下する危険性があります。したがって、納得のいく改善を望むなら、熟練の職人に依頼するのが最善です。

雛人形の修理を自分でするに関する情報

  • 修理費用はいくらかかる?
  • 顔の修理にかかる費用
  • 髪の毛の修理にかかる費用
  • 古い雛人形でも直してもらえる?
  • 修復が難しい場合はお焚き上げ供養を検討しよう

修理費用はいくらかかる?

雛人形の修理費用は、損傷箇所と修復範囲によって異なります。衣裳のクリーニングや金具の補強など基本作業は2万円から、手足の接着や小物の修復といった部分修理は1万円からが目安です。

古い雛人形を完全修復する場合は、内部構造の補強や伝統技法の再現が必要なため、数万円以上かかるケースも珍しくありません。

費用相場を把握したい場合は、複数の業者から見積もりを取って比較しましょう。

顔の修復にかかる費用

陶磁器製の雛人形の顔にひびが入った場合は、接着剤で目立たない修復を行うのが一般的です。

漆の剥落修復は2万円から、顔料の補修で、江戸時代の「ぼかし塗り」技法を再現すると特別料金が発生します。

職人はさまざまな方法を用いて修正を実施し、経年変化に合わせた色調調整で自然な仕上がりを実現してくれます。したがって、手間がかかるほど高額になりやすいです。

髪の毛の修復にかかる費用

雛人形の髪の毛の植え替えは、全体の植え直しは1万円からが目安です。

戦前の雛人形に使われる「絹糸髪」の修復には特殊技術が必要なため、数万円以上かかる場合もあります。

職人は史料写真や当時のヘアスタイルを参考に、毛流れを忠実に再現します。接着剤の量を最小限に抑え、自然な質感を保つのが特徴です。

古い雛人形の修復可能性

明治時代以前などの古い雛人形でも、竹ひごの虫食いが軽度であれば修復が可能です。

ただし、絹地が脆化していると、補強用の裏打ち布を追加する部分修復に限られます。

職人は文化財修復の技術を応用し、可能な限り原型を保つ修復を心掛けるのが特徴です。修復が不可能と判断した場合は、史料的価値を考慮した保存方法を提案することもあります。

修復不可能な場合の供養方法

修復ができない雛人形は、もはやどうにもなりません。そのまま保管するのもいいですが、処分を検討するなら神社や寺院でお焚き上げ供養をおすすめします。

雛人形の処分には、人形供養が選ばれやすいです。なぜなら、そのまま捨てるには罪悪感があるほか、バチが当たるのを恐れる人が多いからです。

最近では神社や寺院での供養と変わらないお焚き上げをしてもらえる、郵送供養サービスがあります。自宅にいながらお焚き上げを代行してもらえるので、時間に余裕がない方には最適です。

修理ができない雛人形の処分で困っている方は、ぜひ検討してみてください。

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まとめ:雛人形の修理は自分でするべきではない

この記事をまとめます

  • 専門技術と経験がなければ美術的価値を損なうリスク
  • 職人でも修復不可能な部位が存在する事実
  • 修理費用は状態と修復範囲で柔軟に変化
  • 供養という選択肢が文化的価値を守る最終手段

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