雛人形の髪の毛のカビ取りを、どうすればいいか悩んでいませんか。
大切な品だからこそ、何とかして美しい姿に戻したいと思うのは当然です。しかし、髪の毛のカビ取りは想像以上に困難といえます。
カビは単なる汚れではなく、髪の毛の素材自体に深く浸透してしまうため、素人の手では完全に除去できません。プロであっても除去が難しく、髪を結い直す「再結髪」になる可能性があります。
この記事では、雛人形の髪の毛のカビ取りに関する正しい知識と対処法を詳しく解説します。プロによる再結髪の必要性や、改善が難しい場合の対応策を知りたい方は最後までお読みください。
記事のポイント
- カビ取りは素人では困難
- プロによる再結髪が効果的
- 改善が難しい場合の対処法
- 雛人形の正しいお手入れ方法
雛人形の髪の毛のカビ取りと改善方法
- カビは落ちない可能性が高い
- 素人がケアすると悪化しやすい
- 改善するならプロによる再結髪が必要
- 改善が難しい場合はお焚き上げ供養を検討
カビは落ちない可能性が高い
雛人形の髪の毛にカビが生えてしまうと、見た目が悪くなるだけでなく、人形全体の劣化にもつながります。加えて、一度でも生えてしまうと完全に取り除くのが困難です。
髪の毛は主に正絹糸やナイロン糸でできており、薄い糊で固められています。そのため、繊細な構造になっているのが一般的です。
そこにカビが生えると、奥深くまで浸透してします。その結果、表面を拭き取るだけでは根本的な解決にはなりません。
また、カビの胞子が残っていると、再び生える可能性が高くなります。したがって、カビ取りを試みる前に、修復のプロに相談するべきです。
素人がケアすると悪化しやすい
雛人形の髪の毛のカビ取りを自分で行うと、かえって状態を悪化させてしまう可能性があります。エタノールでカビを拭き取ろうとしても、髪の毛の糊が溶けてしまい、形が崩れる恐れがあるのです。
また、強い力で拭くと、髪の毛が抜けたり切れたりするほか、水分を含んだ状態で放置すると新たなカビが発生する可能性があります。
このように、素人のケアでは完全に除去できないばかりか、人形の価値を下げてしまうリスクがあるのです。
改善するならプロによる再結髪が必要
雛人形の髪の毛のカビ取りは、プロでも至難の業といえます。
そこで用いられるのが、髪を結い直す「再結髪」です。
髪に関するトラブルは、髪を結い直す「再結髪」をすることで対応可能です。再結髪は8,800円頃〜でございます。
再結髪は人形の髪の毛を一度解いて、カビの生えた部分を取り除き、新しい髪の毛で再び結い直す作業です。高度な技術と経験が必要であり、素人には真似できません。
実施すると、カビの問題を根本から解決できるため、美しい状態に復元できます。
ただし、再結髪には相応の費用がかかるため、人形の価値や思い入れを考慮して判断する必要があるでしょう。状態によっては新しく買い直したほうが安く済む場合もあります。
改善が難しい場合はお焚き上げ供養を検討
雛人形の髪の毛に生えたカビの状態が深刻で、再結髪に大きなコストがかかる場合は、お焚き上げ供養を検討するといいでしょう。
お焚き上げ供養とは、神社や寺院で雛人形を丁重に焼却し、供養する儀式です。これまでの感謝と共にお焚き上げしてもらえるので、罪悪感を抱かずにお別れできます。
改善が難しい場合は、視野に入れてみるとよいでしょう。
なお、最近では自宅に居ながらお焚き上げを済ませられる郵送供養サービスがあります。Amazonなどから購入できるほか、いつでも好きなタイミングで依頼できるのが魅力です。
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雛人形の髪の毛のカビ取りに関する情報
- 人形のクリーニング料金はいくら?
- 修理は自分でしてもいい?
- 屏風のカビを取るにはどうしたらいい?
- 髪のほこりや乱れを取る方法
人形のクリーニング料金はいくら?
雛人形のクリーニング料金は、状態や必要な作業によって大きく異なります。
一般的なシミやカビ落としの場合は、3,000~7,000円ほどが相場です。しかし、髪の毛の再結髪が必要な場合は、より高額になる可能性があります。
例えば、お内裏様の着物の取り替えは20,000円以上、お雛様の着物の取り替えは25,000円以上かかる場合もあります。また、部分的な修理や補修も、3,000~8,000円ほどの費用がかかります。
クリーニングを依頼する際は、業者に見積もりを取り、作業内容と料金を十分に確認してください。
修理は自分でしてもいい?
雛人形の修理を自分で行うことは、おすすめできません。とくに、髪の毛のカビ取りや再結髪は、高度な技術と専門知識が必要なため、素人が手を加えると人形を傷めてしまう可能性が高いです。
ただし、軽微な埃落としや、髪の毛の軽い乱れの整理などであれば、注意深く行えば改善できる可能性があります。
例えば、新品の柔らかい筆で優しく埃を払ったり、専用のミニブラシで髪の毛をそっととかしたりするなどです。
しかし、少しでも不安がある場合は、プロに相談するのが賢明です。
屏風のカビを取るにはどうしたらいい?
雛人形の屏風にカビが生えたら、まずは乾いた柔らかい布で優しく拭き取りましょう。カビを広げないよう、拭き取る方向に注意してください。
軽度のカビであれば、この作業で改善する可能性があります。しかし、深刻な場合や屏風の素材が繊細な場合は、プロに相談するべきです。
屏風は湿気に弱いため、カビ取り後は十分に乾燥させる必要があります。また、再発を防ぐため、保管時は防湿剤を使用し、定期的な風通しの良い場所での陰干しが必要です。
髪のほこりや乱れを取る方法
雛人形の髪のほこりや軽い乱れは、素人でも十分にケアできます。
専用のミニブラシや新品の柔らかい歯ブラシを使い、髪の毛の根元から毛先に向かってゆっくりとブラッシングしましょう。この際、力を入れすぎないよう注意してください。
数本程度の跳ねている髪は、ハサミで軽く切り揃えることもできます。ただし、大幅な乱れや多数の髪の跳ねがある場合は、プロによる修理が必要です。
また、湿気は髪の乱れの原因になるため、保管時は防湿を徹底しましょう。
まとめ:雛人形の髪の毛のカビ取りは難しい
この記事をまとめます。
- 雛人形の髪の毛のカビ取りは素人では困難
- 不適切な処置で状態が悪化する可能性あり
- プロによる再結髪がもっとも効果的な改善方法
- 深刻な場合はお焚き上げ供養を検討する
- 定期的なメンテナンスで予防が重要
- 専門家に相談し、適切なケアを行うことが大切
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