人形供養は自分で行っても問題ないのでしょうか?もし可能なら自分で行う方法について詳しく教えてほしいです。
この記事は、自分で人形供養をしたい方が対象。
筆者はこれまでに沢山の人形供養に携わってきました。
結論から言うと、人形供養は自分で行うこともできます。
しかし、確かな供養ができる保証は一切ないのでおすすめできません。
そもそも人形供養は神社をはじめ、お寺、宅配サービスなどを専門とする業者が主に行うものです。供養を考えている人のほとんどがそれらを検討します。
理由はシンプルで、以下の結果が得られるからです。
- ①:正しい人形供養ができるから
- ②:依頼すれば問題を解決できるから
- ③:最終的に安心できるから
けれども、なかには自分自身で供養をしたい、と思う方もいることでしょう。
そこでこの記事では、人形供養を自分で行う方法についてまとめました。
この記事でわかること
- 人形供養を自分で行う方法
- 人形供養を自分で行う場合のメリット・デメリット
- 人形供養を自分で行うときの注意点
- 人形供養を然るべきところにお願いする方法
なお、この記事は自分でおこなう人形供養を推しているわけではありません。あくまでその方法を解説しているだけです。
人形供養を自分で行う場合は、くれぐれも自己責任でお願いします。
※当ブログは一切の責任を負いません。
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人形供養を自分で行う前に知っておくべきこと
人形供養を自分で行う前に、そもそも人形供養とは何かを知っておきましょう。正しく理解していれば、適切な供養ができるようになります。
人形供養とは長年使用した人形やぬいぐるみに感謝を伝え、魂を天へ返す儀式です。供養の対象は多岐にわたります。
- 日本人形
- ぬいぐるみ
- 五月人形
- ひな人形
- こけし
- ガラスケースに入った人形
供養を行うシチュエーションもさまざまで、子供が成長して不要になった場合や遺品整理の際に見つかった時などが挙げられます。なかには髪が伸びるなどの怪奇現象を経験した人もいるほどです。
人形供養は思い出の品との別れを丁寧に行うことで、心の整理をつける人形のお葬式といえます。自分で供養を行う際は、人形への感謝の気持ちを忘れず、丁寧に扱う姿勢が大切です。
人形供養を自分で行う方法
人形供養はきちんとした手順を踏めば自分でも行うことができる、と言われています。
しかし、当ブログでは自分で行う方法をおすすめしません。
確かな人形供養を希望する場合は、然るべきところにお願いしましょう(後述)。
それでも自分で人形供養をされる場合は、以下の手順を参考にしてください。
自分で人形供養を行う方法
- ①:供養したい人形を綺麗な和紙や布の上に乗せる
- ②:塩をまいて清める
- ③:そのまま人形を包んでゴミとして処分する
処分する際はひとつのごみ袋に人形のみを入れるようにしてください。感謝の気持ちを込める意味でも、他のごみと一緒に出さないよう注意しましょう。
しかし、上記で正しい供養ができる保証はありません。適切な人形供養を希望される場合は然るべきところにお願いしましょう。
人形供養に塩をつかう理由
人形供養で塩を使用する理由は、穢れを祓い清めるためです。この考え方は神道に由来しており、死を穢れとして捉え、神様の力を弱めると考えられています。
神道では「死」を穢れとしてとらえ、その穢れは神様の力を弱めてしまうと言われます。その考えにより喪中のときは神社の参拝を控えたり、神社に白い紙を貼って神棚封じをします。これらの穢れを祓うものこそ、清め塩なのです。
塩を使う習慣は日本神話のエピソードに基づいています。
イザナギノミコトが黄泉の国から現世に戻った際、海で体を洗う「潮禊」を行いました。この行為から、塩気のある海に入ったことで穢れが祓われたと解釈され、塩にも祓う効力があると考えられるようになりました。
イザナギノミコトという神様が、黄泉の国から現世に帰ってきました。黄泉の国での穢れを祓うために、イザナギノミコトがとった行動は、海で体を洗うことでした。これを潮禊と言います。神道ではそもそも水によって祓う概念がありますが、海というのがポイントで、このエピソードから、塩っ気のある海に入ったからこそ、塩にも祓う効果があると考えられました。
相撲で力士が土俵に塩を撒くのも同じ理由からです。
人形を他のゴミと一緒に捨ててはいけない理由
人形には思い出や感謝の気持ちが込められているため、単なるゴミとして扱うのは適切ではありません。また、神道の考え方では、形にも魂が宿ると考えられており、丁寧に扱う必要があります。
さらに人形を粗末に扱うことで、気分が悪くなったり、不幸が訪れるのではないかと心配する人もいます。
人形供養を終えたら、ゴミ袋に人形のみを入れて処分してください。それこそが、人形に対する誠意であり、最善のお別れになります。
人形供養を神社やお寺で行う場合
神社やお寺で人形供養を行う場合の流れは以下のとおりです。
- 人形供養を希望する神社やお寺に申し込みを行う
- 指示に従って人形を丁寧に梱包し、郵送または直接持ち込む
- 供養当日は僧侶や神職により読経やお祓いが行われ、その後お焚き上げ(焼納)が実施される
- 場合によってはお焚き上げで出た灰の一部が人形塚に納められる
人形供養の具体的な流れはそれぞれ異なるため、事前確認が必要です。また、供養の時期や費用についても確認しておきましょう。
人形供養を自分で行うメリット・デメリット
人形供養を自分で行う場合のメリット・デメリットは次のとおりです。
メリット
- 自分で供養することで、想いを胸にしながら慰霊を行うことができる
- 自分の想いを具現化しやすい
- 供養依頼に不信感がある場合、負の感情が生じにくい
デメリット
- 自分で行うので時間や労力がかかる
- 成功の判断ができないので精神的な負担が大きくなる
- 望まない結果に見舞われる可能性も
自分で人形供養をする際はどんなメリットとデメリットがあるのか把握することも大切です。
人形供養を自分で行うときの注意点
人形供養を自分で行うときは注意点がいくつかあります。
- ①:人形の素材をみきわめる
- ②:お焚き上げのリスクを考える
- ③:自分での人形供養は最善の方法か?
特に自宅で人形供養をされる方は、ぜひ実践する前にご確認ください。
それでは上記2つの注意点について詳しく解説していきます。
①:人形の素材をみきわめる
人形はそれぞれ素材が違います。
布製のぬいぐるみなら、お焚き上げがしやすく地区での処分も簡単です。
しかし、以下の素材から作られた人形は供養も処分も大変です。
- 金属でできた人形
- 電池の入った人形
- プラスチック製品の人形
- サイズの大きな人形
金属は燃えませんし、プラスチックなどはそのままごみ袋に入れて処分できません。
したがって自分自身で人形供養をする場合は素材をみきわめ、適切な答えを出すことが大切です。
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②:お焚き上げのリスクを考える
人形供養はお焚き上げを行うのが一般的です。
しかし、自宅でお焚き上げはリスクが伴います。
そもそも、自分で人形を燃やして処分する行為は法律違反なのです。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第十六条の二
何人も、次に掲げる方法による場合を除き、廃棄物を焼却してはならない。
一 一般廃棄物処理基準、特別管理一般廃棄物処理基準、産業廃棄物処理基準又は特別管理産業廃棄物処理基準に従つて行う廃棄物の焼却
二 他の法令又はこれに基づく処分により行う廃棄物の焼却
三 公益上若しくは社会の慣習上やむを得ない廃棄物の焼却又は周辺地域の生活環境に与える影響が軽微である廃棄物の焼却として政令で定めるもの
たとえ敷地内で燃やしたとしても法律違反になるため、自分での人形供養はやめましょう。
においや煙が発生するだけでなく、最悪の場合は周囲を巻き込む火災に発展する可能性があります。人形ではなく建物を焼いてしまっては本末転倒です。
③:自分での人形供養は最善の方法か?
自分での人形供養はリスクが伴う上に、適切なお別れにつながるかが不透明です。できるだけかんたんに済ませたい気持ちはわかりますが、人形に対する感謝の気持ちを忘れてはいけません。
もし自分で人形供養をする理由が「無料」なのであれば、以下の方法でも無料で処分できます。
- 買取(無料処分できるだけでなく現金化できる)
- 寄付(無料で処分できる上に手間がかからない)
適切な供養をしないのであれば、もはや自分での供養以外の方法を検討しても問題ありません。買取も寄付もいずれは人形がほしい人に渡るので、無暗な供養をするよりも適していると考えられないでしょうか。
また、無料での人形供養が目的でないなら、手間なく依頼できる宅配の人形供養サービスもあります。
ベストな方法を見つけて、納得できるお別れを選びましょう。
人形供養は自分で行うよりも買取依頼するのがおすすめ
人形供養をする必要がなく、売却を希望するなら「買取業者」への依頼がおすすめです。
人形買取に強い業者を利用すれば、以下のメリットを得られます。
- ①:人形をほぼ確実に引き取り(買取)してもらえる
- ②:依頼から査定完了までがスムーズ
- ③:出張買取を利用すれば、自宅で待機しているだけで買取を完了できる
- ④:査定は市場動向や価格に沿って実施されるので、適正価格がつけられる
- ⑤:価値のある人形は高価買取を期待できる
正直なところ、人形の処分は供養よりも買取業者を利用したほうがラクです。費用を払うどころか無料~プラスになるので。
ただし、一般的な人形に関しては値段がつかないものがほとんど。
理由はいたって単純で、日本には縁起物を使いまわす文化がないからです。業者は日本人形を中古で販売しても売れないため買取をしません。
以下は買取業者の本音ともいえる文章です。
雛人形はもともと縁起物ですので、縁起物を中古で購入する人は極端に少なくなります。また、マンションなどで飾るスペースがないことや、単純に女の子がいても雛人形自体が不要と考える層も増えてきています。オークションなどでも低額でも売れない現状、売れたとしてもかなり高名な方が作った限定的なものに限るなど、条件が厳しすぎます。どんなに良いもの、高価なものだったとしても、需要が無ければ低額になりますし、第3者に売れなければお買取りもできません。
しかし、COYASHなら買取してくれる可能性が高いです。
筆者はこれまでに何度もCOYASHを利用していますが、需要が低い日本人形でもガラスケースごと買取してもらえました。
COYASHについては以下の記事でくわしく解説しています。興味がある方はぜひチェックしてみてください。
人形供養を自分で行う場合のQ&A
人形供養を自分で行う場合のQ&Aについてまとめました。
迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
Q1:人形供養を自宅で行う場合の注意点はありますか?
A:自宅での人形供養は、火事に発展するリスクがあります。
人形をお焚き上げする場合、火が燃え移らないよう十分に注意しなければなりません。また、火災報知器が作動する可能性もあるので、自宅での人形供養は避けた方がいいでしょう。
Q2:自分で人形供養をした場合、最終的に清らかな気持ちになりますか?
A:これは個人差があるので一概にいえません。
ただし人形供養を自分で行う場合は、それが成功したかどうかを判断することが難しいです。これによって、その後も罪悪感を抱きながら生活しなければならない可能性があります。
これはあくまで個人的な意見になりますが、自分での人形供養に納得できるかどうかはその人の性格が強く影響するかと。
少しでも抵抗がある場合は、プロに任せるか別の方法を選択したほうがいいと思います。
Q3:自分で人形供養をするとバチがあたりますか?
A:人形の処分方法はさまざまで、人によっては燃えるゴミとして捨てる場合もあります。
したがって、いかなる方法で処分したとしてもバチがあたる可能性は低いといえるでしょう。このバチという概念に関しては、精神的なものと日本の風習が強く影響していると思います。
自分で人形供養をしたのであればそれで構いませんし、少しでも抵抗がある場合は別の方法を検討すればいいだけです。
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Q4:人形供養してくれるお寺はどうやって探せばいい?
A:人形供養してくれるお寺を見つけるには、Googleマップの活用がおすすめです。
使用手順はとても簡単で「人形供養」と自分の住む地域名を組み合わせて検索するだけです。
すると、近隣で人形供養してくれるお寺が表示されます。
具体的な手順を知りたい場合は以下の記事をご覧ください。
Q5:人形供養は郵送でも行えますか?
A:人形供養は郵送でも行うことができます。
郵送パックをはじめ、郵送での供養に対応している神社やお寺を利用すれば、かんたんに済ませられます。詳細を知りたい場合は以下の記事をご覧ください。
まとめ
大切な人形だからこそ、きちんとした形で処分することをおすすめします。
とくに次に該当する方は尚更です。
- これまで共にしてきた人形が沢山ある方
- 生前整理を考えている方
- 故人が大切にしていた人形の供養で悩んでいる方
当ブログは自分で人形供養を行うことを否定しません。
納得できる人形の処分をおすすめしています。
人形の処分は供養以外にも、買取や寄付といった方法もあります。
あなたに合った方法を検討してみてください。
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