アイヌ人形や木彫りの熊は単なる観光土産ではなく、アイヌ文化を伝える貴重な工芸品として見直されています。
特に、作者の銘が入った作品やエンジュ材やイチイ材を使用した二ポポ人形は、高価買取に至る場合もあります。
とはいえ、すべての製品が買取されるわけではありません。
この記事では、アイヌ人形の適切な処分方法と、高値で買い取ってもらうためのポイントを解説します。売却を検討してる方は、ぜひ最後までお読みください。
この記事のポイント
- エンジュ材の二ポポ人形は高額買取の可能性あり
- 作者の銘入り木彫りの熊は価値が高い
- 供養は神社での焚き上げがおすすめ
- 専門業者での査定が望ましい
アイヌ人形を買取してもらうための手引き
- アイヌ人形とは何ですか?
- 二ポポ人形の買取と値段
- 木彫りの熊の買取と値段
- 売却におすすめの業者
アイヌ人形とは何ですか?
アイヌ人形は1950年代以降、北海道の観光土産として広く知られるようになった木彫り工芸品です。代表的な二ポポ人形は、樺太アイヌの言葉で小さな木の子供を意味し、1954年に網走刑務所で製作が始まりました。
二ポポ
ニポポとは、北海道網走市の郷土玩具・民芸品。エンジュ材の木目を生かした八角形の胴をもつ一刀彫り無彩色の素朴な人形で、こけしのような形状をしている
引用:Wikipedia
当時は家庭のお守りとして親しまれ、健康や成長の願いが込められていました。現在では観光土産としてだけでなく、アイヌ文化を伝える工芸品としても評価が高まっています。
特に、伝統的な衣装を着た人形や木彫りの熊などは、アイヌの文化や技術を今に伝える貴重な作品として人気です。
二ポポ人形の買取と値段
二ポポ人形の買取価格は、使用されている木材と彫りの細かさによって大きく変動します。
もっとも高価なのはエンジュ材を使用した作品で、次いでイチイ材が高く評価されます。細かい彫刻が施された衣装模様や、アイヌ民族のアクセサリーを表現したリングニポポなども、価値を高める要素です。
値段は明らかになっていませんが、網走刑務所で製作された作品は独自の価値があり、コレクターからの需要も高いとされています。
また、保存状態が良好で、傷や汚れの少ない作品は高価買取が期待できるかもしれません。
木彫りの熊の買取と値段
木彫りの熊は1921年にスイスの木彫りがモデルとなり、北海道八雲町で製作が始まりました。買取価格は作者の銘や制作年代、保存状態によって判断されます。
値段が高くなりやすいのは、ガラスの目を持つ作品や赤く塗られた口を持つ作品です。足の裏や台座に刻まれた名工の銘も、価値を決める上で欠かせない要素といえます。
八雲町と旭川の木彫りの熊は、前者が農民美術、後者がアイヌ民族の熊への畏敬の念とアイヌ伝統の木彫の融合として、それぞれ異なる価値を持っています。
売却におすすめの業者
アイヌ民芸品の買取には、専門知識を持つ業者を選ぶべきです。アイヌ民芸に精通したスタッフがいる専門店では、一品一品丁寧な査定を行い、作品の価値を正しく見極めてくれます。
特に、木彫りの熊や二ポポ人形は、作者や材質、時代背景によって価値が大きく異なるため、専門的な査定が受けられる業者に依頼したほうがいいでしょう。
また、買取前には必ず作品の状態を確認し、傷や汚れがある場合は自分で修復せず、専門家に相談するようにしてください。
なお、アイヌ人形は値段がつきにくい製品が多いです。何としてでも売却したい場合は、人形の買取に強いCOYASH(コヤッシュ)をおすすめします。
アイヌ人形の買取に関連する情報
- アイヌ木彫り夫婦の意味
- 二ポポ人形を飾る場所
- 二ポポ人形の処分方法
- アイヌ民芸品の木彫りにはどのようなものがある?
アイヌ木彫り夫婦の意味
アイヌ木彫り夫婦人形は、昭和28年に企業組合北海民芸舎が需要に応じて製作を始めました。アイヌの伝統的な衣装を着た老夫婦の姿を表現し、家内安全や夫婦円満の象徴として親しまれています。
作品には製作者の銘が入っているものもあり、アイヌ文化を伝える工芸品として高い評価を受けています。特に、伝統的な衣装の細部まで丁寧に表現された作品や、アイヌ文様が美しく彫り込まれた作品は芸術的な価値が高く、コレクターからの需要も高いとされています。
二ポポ人形を飾る場所
二ポポ人形は伝統的にお守りとして扱われ、病気やケガから身を守る存在として大切にされてきました。玄関や居間など、家族が集まる場所に飾ると、幸せをもたらすと信じられています。
また、狩猟の際には祈祷すると必ず猟が成功するという信仰もあり、狩猟で捕えた動物を料理する際には、まず最初に二ポポの口に供えるという風習もありました。
現代でも縁起物として大切にされ、アイヌ文化を感じられるインテリアとしても人気があります。
二ポポ人形の処分方法
二ポポ人形の処分には、神社での供養がおすすめです。多くの神社が人形供養を受け付けており、1体1,000〜5,000円程度で供養できます。
現在はAmazonから購入できるお焚き上げサービスもあり、自宅にいながら供養を完了させられます。供養後には証明書も発行されるため、心置きなく手放せるのがメリットです。
また、状態の良かったり価値がありそうなものなら、買取サービスの利用がおすすめです。需要があるものなら、高価買取も期待できるでしょう。
アイヌ民芸品の木彫りにはどのようなものがある?
アイヌ民芸品には、二ポポ人形や木彫りの熊以外にもさまざまな作品があります。
イタと呼ばれるお盆には、アイヌ文様が美しく彫り込まれており、二風谷イタは2015年に伝統的工芸品に指定されました。また、メノコイタは女性用のまな板として使われ、切る部分の端と円形の器能文には独特の文様が施されています。
タンパクオプと呼ばれる煙草入れなども、アイヌ文様が施された代表的な工芸品として知られています。
アイヌ人形の買取に関するまとめ
アイヌ人形や木彫りの熊は、観光土産を超えた文化的な価値を持つ工芸品です。処分を考える際は、作品の状態や価値を専門家に確認し、適切な方法を選択してください。
買取や供養など、状況に応じた選択肢があります。
この記事を読んで行動してほしいこと
- 買取前に複数の専門業者で査定を受ける
- エンジュ材やイチイ材の作品は特に慎重に査定
- 保存状態の良い作品は高額買取の可能性を検討
- 供養を選ぶ場合は信頼できる神社を利用
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